糖尿病にも鍼灸を取り入れましょう

鍼灸で自律神経のバランスを整え、食事療法と運動などの生活改善を行うことで治療効果が高くなります。

一般的には糖尿病と診断されれば、対症療法としてインシュリンや経口糖尿病薬、低糖質の食事療法をします。

しかし対症療法より先に、糖尿病では高血糖になってしまう原因を探る必要がある、と私は考えています。

高すぎる血糖にばかり注目するのでなく、

生命維持に本来必要な糖が正常に細胞内に取り込まれないと言う「そもそもの問題」を見つけてあげる事が大切なのです。

私は二つの点に注目しています。

まず一つ目は、体の緊張状態を考えます。

恒常性と言う言葉は皆さんもご存知だと思います。

恒常性は生体の内部や外部の環境因子に関わらず生体の状態が一定に保たれる性質またはその状態のことです。(by wikipedia)

その役割を担っているものに自律神経があります。

自律神経には交感神経と副交感神経があります。

交感神経は主に恐怖や闘争の場面で優位になり、副交感神経はゆったりした場面で優位に働きます。

では血糖が上がる現象は、どちらの神経が働いているでしょうか?

正解は交感神経です

恐怖や闘争では素早く動く事が必要になるので、血糖(血液中の糖)をあげて体を動かすエネルギー源とするのです。

高血糖状態が持続する個体はほぼ常に交感神経優位の可能性が高いと言えます。

頑張りすぎなのです。

もっと心穏やかに過ごせるように工夫しましょう。(それには時に身体を思いっきり動かす運動、ストレス発散も大切かもしれませんよ。)

鍼灸では自律神経のバランスを整えることができますので、生活改善に取り組みながら、鍼灸も取り入れると相乗効果を得られることでしょう。

続いて二つ目ですが、細胞に糖が取り込めないほどに細胞が何か他の物質で飽和していないか?と言う視点を持つことも大切です。

細胞にはエネルギーの貯蔵分子として脂肪が蓄えられています。

実はこの貯蔵用の脂肪が過度にある場合も高血糖になるのです。

ですから、食餌制限では糖を制限しなくてもまず脂肪(特に多価不飽和脂肪酸)を抑えた食事をとることで高血糖状態を改善する事が出来ます。

※犬ではインシュリンが生成されない病態もあり、必ずしも上記の理由に当てはまるわけではありません。しかし元を辿れば脂肪過多の食餌の摂りすぎで膵炎を発症し、そこからインスリン生成が出来なくなった可能性もありますので全く無関係とも言えません。

一度与えているドッグフードの原材料表記を確認してみるといいですよ。